キャラ作り――オリジナリティーのあるキャラを作るには

原作的な方

キャラ表を作ろう

 

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2008年14号に掲載のキャラ作り指南ページです。今回のテーマはオリジナリティーのあるキャラをどうやって作るか。そのための道筋をわかりやすく記すために、迷路という手法でもってステップを踏んでいけるようになっています。

まず最初のステップは、キャラ表を作ることだそうな。どういったものなのかちょっと想像しにくいのですが、要するにどんなキャラたちをどのように配置するかということでしょうか。

次のステップは、性格や生い立ちなどの人格を決めていくこと。これは重要ですよね。特に、「物語が開始する瞬間までのそのキャラの人生を考えてみよう」というコツ。これが地味に大事なんですよ。これができてない読切が実に多いというか。

話とキャラを作る際の意識として、物語が始まった時点、あるいはキャラが登場してくる場面からそいつの人生が始まってる感じがする描き方や作り方になっている作品があるんですよね。設定としての暗い過去とか昔のエピソードはあっても、ただそれだけで他には何にもないというか。

言い換えれば、描こうとしていること以外の人生がキャラにないんです。高校生でも青年でも、それなりの年齢で物語に出てきた以上、描かれる過去以外にも多くの経験や出来事を経ているはずなのに、それが感じられないキャラが居るんですよ。だから薄っぺらく見えてしまう。キャラが薄っぺらいと話もつまらなくなる。おそらくボツにされる多くの読切の原因はここにあるのではないでしょうか。

じゃあそれをどう描くかといえば、解説されているように「物語に登場してくるまでにそいつはどんな人生を送ってきたのかをイメージすること」です。言葉を変えれば、何をどう感じるのか、どう思うのかということに想像を巡らせること。

歩んできた人生や重ねてきた経験は、価値観という形で外に現れてきます。だから、ある物事についてこのキャラはどんなことを思うんだろう、それはどうしてだろう、と考えるようにすれば、生きたキャラになるんですよね。

あるいは逆に、こんな過去があってこんな信念を持つに至ったキャラなら、このことに対してはこんなふうに思うはずだ…というようなことを想像する。そんな価値観が感じられてこそ、やっとキャラが生きている感じになるんです。

そして次は魅力づくり。どんなに生きたキャラのようでも、どこかに特徴的なところがなければ話の中で焦点を当てることが出来ず、言い換えれば活躍させることが出来ずに空気キャラと化してしまいます。そうならないために、この場面ならこいつのこの能力、とか、こいつをいじるならこのネタ、みたいな特徴をつけてやること。そうすることで、そのキャラを中心にした場面を展開できるようになり、読者にも覚えてもらえるようになります。

そして最後に、外見。このチャートが松井先生流なのかはわかりませんが、ここではキャラ作りの一番最後に見た目を考えるようになっているんですね。もちろん、外見から入るという作り方も別にアリだと思いますが。

ただいずれにしても重要なのは、価値観と合っている見た目にすることですよね。服装、髪型などはキャラ本人が選んでその見た目にしているものです。じゃあなぜそいつはその髪型にしていて、その服装をしているのか。おしゃれとかに気を使いたい奴なのか。

身長だとか顔だとか体型だとかは本人の力ではどうにもならないものかもしれませんが、じゃあそれについてどう思っているのかは考えることが出来ます。痩せたいと思っているのか、別に何とも思っていないのか。

別に何となくこんな感じでいいだろ、と作者は思って決めるとしても、そのキャラはその姿でこれまで生きてきたことになるんです。ならば、自分自身についてどこか思うところはあるはずなのです。それもまた価値観であって。

もちろん、全部が全部にそのキャラ特有の考え方を付与しなければいけないわけではありません。何か思っている部分をどこにするのか、それはなぜなのか、を考えること。それが必要なのです。

そうしていくと、「こんなやつほかにいねーぞw」というキャラが出来上がることでしょう。オリジナリティーという言葉に惑わされずに、キャラ個人の価値観を突き詰めていくようにすれば、自然とオリジナリティーのあるキャラが出来上がるはずです。

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